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まつもと音楽フェスティバル(交流広場)参加団体へのインタビュー(その3)(楽団ケ・セラ)

 10月6日(日)に、まつもと市民芸術館主ホールにて、障がい者による音楽祭「まつもと音楽フェスティバル2013」が開催されます。

 

 インタビュー3回目は、この音楽祭に参加される楽団ケ・セラの代表の中西さんに今回の演奏についてと、楽団ケ・セラについてインタビューしました。

 楽団ケ・セラは村井町にある自宅とアパートを改造して練習場にしており、たくさんの楽器が並んだとても温かいところでした。

 

 

「演奏を始められたきっかけはなんでしょうか?」

 

中西さん 障がい者がどういう形で社会と繋がればよいか考えていました。そして、職員の仲介なく、直接障がい者自身が社会と繋がるようにしたいと考えました。障がい者自身が演奏する音楽は、直接聴衆に届けることができると思ったので選びました。また、私自身、音楽の経験があり、指導がしやすいと感じたからです。

 

 

「演奏するジャンルはありますか?」

 

中西さん ジャンルはこだわりがありません。半分はメンバーからの希望で選曲しています。

 

 

「今回演奏する曲はどのようなものでしょうか?また、その中で特に自信のある曲はなんでしょうか?」

 

中西さん 震災を経験した今、それを意識した選曲にしました。”花は咲く””ヤマト””新世界”など。震災を意識した曲を演奏をすることで、障がい者に向けられる目も変わってくれればと思っています。

 

 

「週にどのくらい練習されていますか?」

 

中西さん 何もない時は月曜日から金曜日まで、1日4~5時間です。ただ、演奏以外にも、ダンスや水泳など体力づくりもしています。演奏に集中するのも体力勝負です。

 

 

「演奏会のペースはどのくらいでしょうか?」

 

中西さん 知る人ぞ知る楽団で、だいたいは主催者側から依頼がきます。今は、週に一回のペースで演奏をしています。

 

 

「楽団をまとめるのに苦労したことはありますか?」

 

中西さん あんまり指導者が一生懸命になりすぎないこと。いい意味でいい加減という、ケ・セラの精神です。大切なのは本人のやる気を引き出すことで、やりたいという気持ちを大事にしています。

 

 

「音楽演奏を通じて、メンバーにどのような変化がありましたか?」

 

中西さん コンサートを経るごとに聴衆から反応があり、それが嬉しくて、その積み重ねが今を築いたと思います。

 メンバーの変化としては、自分から動くようになりました。ある自閉症のメンバーが自分の意見を言うようになり、意欲が出てきました。ぶつかり合いもありますが、そこから学ぶこともあるので、あえて仲裁に入ったりはしません。

 

 

「今後どのように活動していきたいでしょうか?」

 

中西さん 最初は5名から始まり、2~3年後には8名になりました。目標は20名程度で演奏することです。メンバーのほとんどは楽譜を読めませんが、編曲の先生が用意してくれた楽譜で演奏しています。音楽経験がないと入所できず、音楽教室に通ってから入ろうとする方がいると聞きましたがそんな事はありません。音楽をやりたいという気持があり、ここで一緒にやっていくことが大事で、音と気持ちを合わせることから始めていけたらと思っています。

 

 

「何かアピールしたいことがありますか」

 

中西さん 音楽を仕事にしていることが、一番のアピールです。まだ、理解されてなく、遊んでいるように見られるのが残念です。演奏を通じて自立していって欲しいです。

 

 

楽団ケ・セラの代表 中西さん、インタビューありがとうございましたm(_ _)m

投稿日:2013年9月30日 カテゴリ:イベントのお知らせ