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対人援助研修

 このほど、市民後見人材バンク登録者、法人後見支援員及びかけはし職員合同の対人援助研修を行いました。後見業務は被後見人等の判断能力が回復するか、または亡くなるまで続きます。後見人等には身元引受や医療同意に関しては権限がなく対応もできないのですが、被後見人等に係る支援者の一人として、看取りの際にどのような視点を持って対応するか大事なことになります。そのため、今回は、愛光苑とよしな施設長の岡村律子氏をお招きして「いのちの終わりについて、まずは自分事として考える」と題し、アドバンスケアプランニング(ACP愛称「人生会議」)、事前指示書を切り口に、それぞれの「いのちの終わり」について考えました。
 参加者の中には、家族を看取った人、福祉支援者として利用者を看取った人、後見人等して死去に立ち会った人などがいますが、大なり小なりの後悔を抱えていることは少なくありません。それは、亡くなった人の意向が分からず、ただ、流されるままに対応せざるを得なかった現状があります。だからこそ、自分自身の言葉で説明できる元気なうちに、いのちの終わりについて考える必要があります。
 今回は講演だけでなく、「もしバナゲーム」と言うカードゲームを通じて、自分自身が「治療困難な病気で」「生命の危機が迫っていて」「あと半年から1年の命と言われた」という設定の下、自分は何を大切にしたいのだろうかと言うことを考える機会が持てました。5人グループでのゲームのため、そのときのメンバー、配られたカードの内容、ゲームの順番など、偶然の巡りあわせの中での取捨選択でありながら、とても真剣に考え悩んだ時間でした。
 参加者の皆さんにとって、今後の後見業務における後見人等としての視点に様々な形で活かされることを期待します。

投稿日:2024年3月27日 カテゴリ:かけはし