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令和6年度 フォローアップ研修会

 本年度最後の市民後見人材バンク登録者を対象としたフォローアップ研修会を開催しました。
 後見人は、本人の自己決定権の尊重を図りつつ、身上に配慮した後見事務を行うことが求められています。しかし、財産管理が重視され、身上保護等の福祉的な視点に欠けるケースがあるという指摘がされていました。そのため、本人の特性に応じた適切な配慮を行うことができるように意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドラインが策定されました。また、来年度から家庭裁判所に提出する定期報告書類にも意思決定支援の有無が反映されており、意思決定支援の重要性が高まっています。
 今回の研修では、意思決定支援をテーマに、本人が希望する退院先はどこかという架空の事例をもとにグループワークを行いました。
 グループワークでは、話し合いに必要な情報を集める、本人が話しやすいような環境を整える等の活発な意見交換がなされ、皆さん熱心に取り組まれていました。
 本人を支援するチームの一人として意思決定支援の視点は重要です。しかし、実際に行うとなると様々な難しさを感じることがあると思います。そのため、来年度以降も意思決定支援に関する研修を行う予定です。

投稿日:2025年4月11日 カテゴリ:かけはし

生坂村出張講演会

 成年後見支援センターかけはしでは出張講演・相談会として、専門職が市村に出向き、成年後見制度についての周知啓発を目的とし、制度に関する講演や相談会を行っています。

 2月27日(木)、生坂村にて出張講演会を開催いたしました。講師には召田 正悟司法書士をお迎えし、 「成年後見制度と相続登記申請義務化」と題して講演いただきました。
 令和6年4月より相続登記義務化が施行されましたが、相続登記を行ううえで、後見人等が必要となってくるケースがあります。今回は、どのような場合に成年後見制度を検討する必要があるか、という切り口から制度の概要についてお話いただきました。
 相続登記を行わずに放置したままの状態にしてしまうと、2次相続の発生や、物件に関する認識の忘失、相続人のうちの誰かが認知症になる等、申請が益々困難な状態となり、手間も費用も更に必要となります。参加された方の多くが、自宅について、親から相続した家に住んでいると話され、講演会後には「自宅の登記が誰になっているか確認したい」「自分やきょうだいが認知症にならないうちに、相続登記の申請を行いたい」等の声も聞かれました。
 何かの手続きを行ううえで、判断能力が有るか無いか、という点はとても重要なバロメーターとなり、いざ低下してからでは思うように手続きが進められない、ということも考えられます。思い立ったが吉日、とも言いますが、必要な手続きはできるうちに、早めに進めることが重要であると、講演を聞き改めて感じました。
 出張講演・相談会は、成年後見制度についての周知啓発を目的として開催しており、行く先々で「制度について知る機会になった」との声をいただいています。今後、認知症等の増加により、益々ニーズが高まることが予想されている成年後見制度ですが、このような講演会を通じ、一人でも多くの方に制度について知っていただけたらと思います。

投稿日:2025年4月11日 カテゴリ:かけはし

市民後見人情報交換会

成年後見支援センターかけはしでは、市民後見人の養成に取り組んでいます。これまでに累計18名の方が家庭裁判所から市民後見人に選任されており、現在は7名の方が活躍中です。

 令和7年1月29日(水)に市民後見人を対象にフォローアップ研修の一環として、市民後見人情報交換会を開催しました。今年度に活動を終了した方の活動報告や、日ごろの活動についての意見交換を行いました。
 活動報告では、死後事務を中心にご報告いただき、後見業務は大変だったが、やりがいがあった。市民後見人を経験できてよかった、という感想をお聞きしました。
 意見交換では、死後事務に関しての情報共有や被後見人とのコミュニケーションの取り方について等、市民後見人として活動する中で、それぞれが工夫していることについて情報交換が行われました。同じ市民後見人という立場で活動していることもあり、とても有意義な時間となったようです。

投稿日:2025年4月11日 カテゴリ:かけはし

朝日村出張講演会

 成年後見支援センターかけはしでは出張講演・相談会として、専門職が市村に出向き、成年後見制度についての周知啓発を目的とし、制度に関する講演や相談会を行っています。
 
 11月21日(木)、朝日村にて出張講演会を開催いたしました。講師には小松 和茂司法書士をお迎えし、「成年後見制度について」と題し、講演会及び事例検討を行いました。
 この度の出張講演会は朝日村地域ケア推進会議の一環で行われ、医療従事者、ケアマネ―ジャー、民生委員、社協職員等、様々な職種の関係者が各テーブルに分かれて参加され、講師より制度の概要、判断能力についての説明がされた後に、事例をもとにグループワークを行いました。いずれのグループも和気あいあいと積極的に意見を交わしている姿や、講師に質問する熱心な姿が多くみられ、講師との距離が近い、和やかな雰囲気での講演会・事例検討会となりました。講演会後には、「制度について知るきっかけになった」「今後も定期的に成年後見制度に関する勉強の機会を取り入れていきたい」との声もいただき、大変好評であったとのお話をいただきました。
 今後も成年後見制度の周知・啓発目的のもと、各市村にて、出張講演・相談会を企画、開催してまいります。

投稿日:2025年3月14日 カテゴリ:かけはし

安曇野市障がい者支援課勉強会

 成年後見支援センターかけはしでは、住民のみなさんや、自治体の職員、福祉専門職に対して、成年後見制度の勉強会等を開催しております。
 今回は、安曇野市障がい者支援課のみなさんを対象に勉強会を行いました。安曇野市障がい者支援課は、昨年度は成年後見制度の基礎について勉強会を行ったため、今回はかけはしで受任している被後見人等の事例について話を行いました。
 どのような被後見人等がいて、それに対して後見人等はどのような理念や倫理のもと支援、対応しているのかを4つの事例をもとに話をさせて頂きました。また、事例を通して、行政の関わりやチームアプローチの大切さ、意思決定支援の重要性についても話をさせて頂きました。実際に後見人等がどのような業務を行っているのか、今回の勉強会を通して少しでも理解して頂けたら幸いです。
 今後も、依頼のある団体等に協力し、ともに知識を深めていきたいと思います。

投稿日:2025年3月10日 カテゴリ:かけはし

安曇野市南部北部地域包括支援センター合同勉強会

 このたび、安曇野市南部北部地域包括支援センターの合同勉強会に参加してきました。
 この勉強会は毎年開催されており、今までは、成年後見制度の基礎やアセンスメント方法について行ってきましたが、今回は、各包括から事例を持ち寄り、グループに分かれて事例検討を行いました。制度やアセスメント方法の理解を通じて、実際に事例に対してどのような点について注意すべきか、また制度利用が実際の課題解決につながるのか、本人の意向はどうなのかなど多岐に渡って意見が交わされました。実際に制度を利用してみると、当初の思惑どおりに進まない現状があります。多重債務の原則、私信の取扱い、代理権に対しての同意など、詳細な部分の確認が必要になってきます。今回の勉強会はそのような点についても確認できる機会となったようです。
 また、昨今、包括支援センターには任意後見等の相談が増えているとのお話もありました。今後の勉強会では、そのような事案についても検討する機会を持つことができれば良いと感じました。

投稿日:2025年3月10日 カテゴリ:かけはし

成年後見人等のつどい

 12月1日(日) 、松本市松南地区公民館(なんなんひろば)にて「成年後見人等のつどい」を開催しました。講師には、松本圏域の権利擁護に長くご尽力いただいている 神戸 美佳 弁護士をお迎えし、「遺言・相続と成年後見制度」と題してご講演をいただきました。
 講演では、成年後見制度(法定後見制度、任意後見制度)の概要や違い、申立ての流れ、後見人の業務、遺言と、盛沢山の内容で、図やパワーポイントを用いながら分かりやすくお話いただきました。
 講演後の質疑応答では、「任意後見制度から法定後見制度に移行はできるのか」「任意後見制度は、どの時点から費用がかかるのか」「身上保護と身上監護の違いは何か」等、多くの質問があがり、なかには「理解を深めるためにも質疑の時間をもっと長く取ってほしかった。」との意見もありました。参加者の皆さんは手を動かしながら大変熱心に話を聞かれており、いかに制度に関心を持たれているか、窺い知ることができました。また、参加者の年齢層としては7割が60歳以上の方となり、「今後選択肢の一つとして勉強していきたい」「親の終活、自身の終活を考えていきたい」との感想も多く聞かれました。
 厚生労働省の調査では、2040年には認知症高齢者が約584万人と、高齢者のおよそ15%、6~7人に1人の割合になると報告されており、成年後見制度の需要は益々高まることが予想されます。難しいイメージを持たれることの多い成年後見制度ですが、このような機会を活用し、一人でも多くの方に制度について知っていただけたらと思います。
 今後も年に1度、成年後見制度の周知・啓発の場として「成年後見人等のつどい」を開催していく予定です。ご参加いただきました大勢の皆様、ありがとうございました。

投稿日:2025年2月12日 カテゴリ:かけはし

フォローアップ研修

 成年後見支援センターかけはしでは、市民後見人材バンク登録者の皆さんの資質向上、スキルアップを目的に研修会を年数回開催しています。
 令和6年4月1日から高齢者虐待の防止に係る経過措置が終了し、全介護施設で「高齢者虐待防止の推進」が義務化されたことに伴い、11月26日には高齢者虐待防止法の理解についての研修を行いました。講師に安曇野市高齢者介護課 南澤 保徳氏をお迎えし、虐待についての基礎知識や事例を踏まえての講演をしていただきました。
 研修では、高齢者虐待防止法や虐待の定義について話があり、すでに理解できている方も改めて復習することが出来たのではないかと感じました。また、数値から見る虐待の実態についての話では、虐待と判断されることは通報の半分以下ということや、8050問題と繋がること等について学ぶことが出来ました。現在の高齢者は他人へ迷惑をかけたくない、我慢することが当たり前と思う世代であり、本音を話すことは少ないとの話でした。私たちは後見人等として、訪問時等に被後見人等からの話に耳を傾け、いち早く虐待の芽に気づくことが出来る存在であると思います。話しやすい関係性を作っていくことも後見人等として大切な役割であると感じました。
 今後も市民後見人バンク登録者の皆さんが、多くを学び得ることのできる研修を予定していきたいと思います。

投稿日:2025年1月14日 カテゴリ:かけはし

島立地区堀米町会講演会

 島立地区堀米町会で開催された講演会に参加しました。
 堀米町会にお住いの方を対象に、成年後見制度の基本や後見人等の仕事についてお話ししました。
 複雑な制度ということもあり、『成年後見制度』という名前は聞いたことがあるけど、内容についてはよく知らないという方がほとんどです。後見人等はなんでもできる人というイメージがありますが、権限がなくできないこともあります。
 講演会の後には参加者の皆さんと近い距離でお話する機会が持てたので、率直な感想や質問等をいただきました。そのため、会話のキャッチボールができる距離感で周知啓発を行うことができたように感じます。このような場を持つことで、より制度理解につながるのではないかと感じました。
 今後も試行錯誤しながら、正しく、成年後見制度について知っていただけるよう、周知啓発を行っていきたいと思います。

投稿日:2024年12月11日 カテゴリ:かけはし

松本市地域包括支援センター社会福祉士連絡会

 松本市地域包括支援センターにおける社会福祉士連絡会で、事例検討のグループワークに参加してきました。今回は、成年後見制度の相談時におけるアセスメントをする際に、注意する視点や必要な情報の収集について事例を用いて意見を出し合いました。

 通常は、包括に在籍する社会福祉士資格者の集まりなのですが、今回の事例検討には、他の資格を所持する包括職員も参加し、一緒に検討することができました。包括は、成年後見制度の一次相談窓口だけでなく、福祉の総合相談窓口として、多くの福祉課題に向き合っております。そのような相談の中から、後見ニーズをキャッチし、本人の最善の利益を守るために適切に制度につないでいくにはどうしたら良いかという観点からも事例に向き合いました。事例検討には正解があるわけではないため、いろいろな意見を聞く中で、今まで関わった事例の振り返りや、新たな気づきに繋がれば良いと思います。

 かけはし職員も、このようなグループワークに参加する機会はあまりないため、このような機会を通して、さらに相談スキルを向上させていけたら良いと思います。

投稿日:2024年11月19日 カテゴリ:かけはし