対人援助技術研修
8月31日(木)に市民後見人材バンク登録者と法人後見支援員を対象に、長野大学社会福祉学部の合田盛人助教を講師に招き、対人援助技術研修を行いました。
バンク登録者と法人後見支援員は勉強してきた内容こそ違いますが、成年被後見人等の支援をするというところで変わりはありません。
まずはアイスブレイク(緊張をほぐし研修を受け易くする方法)として、一ヶ所に集まりバースデーチェーンを行いました。みんなの誕生日を把握して1月1日から12月31日までの1つの輪を作ります。
初対面の人が多い中で、一言もしゃべらず相手の誕生日を把握し自分の誕生日も伝えます。身振り手振りで必死に伝え、見事に1つの輪ができました。
コミュニケーションは、対人には必須です。
コミュニケーションには5つの基本的構成要素があり、その5つが揃ってコミュニケーションですので、1つでも欠けてしまえばコミュニケーションではなくなってしまいます。
①送り手 ②刺激 ③メッセージ ④伝達経路 ⑤受け手 の5つです。
③のメッセージの中には二重メッセージのように「建て前」と「本音」があります。
④の伝達経路は送り手のメッセージを伝えるもので、送り手の意図によって方法が変化します。直接話して伝えるのか(言語化)、メールや手紙等で伝えるのか(記述化)等、送り手が自分の意図を最も伝えやすい方法を選んで伝えていることになります。
次に、高齢者世帯が成年後見制度を利用する際の訪問の場面の事例を踏まえて、心がまえと技術を学びました。
認知症の妻(Aさん)の施設入所を希望する夫(Bさん)と、「入所するくらいなら、湖に入って死んでやる!」と言うAさん。
お互いの意見は相反していますが、お互い、本当に心の底からそう思っているのでしょうか?
Aさんは、口ではそう言っていますが心の底では「入所もやむを得ない。」と思っているかもしれません。
Bさんも、心の底では「できれば入所せず自宅で二人で過ごしたい。」と思っているかもしれません。
表出している感情と表出していない感情、その部分をすり合わせていくことが、私たちの仕事です。
ゆっくり時間をかけて寄り添うことが大切だと、改めて対人援助技術を見直すことができました。
投稿日:2017年9月20日 カテゴリ:かけはし