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市民後見人養成フォローアップ研修に参加しました

 7月28日、富山県小矢部市で開催された「市民後見人養成フォローアップ研修」で、当センターの経過と現状についてお話してきました。

 NPO法人となみ地域障害者成年後見福祉会の主催によるもので、この会では、行政、社協の職員の方を対象としたいので、社会福祉協議会における法人後見を含めた成年後見制度への取り組みの話をしてほしい、ということでした。

 NPO法人知多地域成年後見センター事務局長の今井さんのコーディネートにより、伊賀市社会福祉協議会の田邊さん、富山市社会福祉協議会の岩下さんと一緒にお話しさせていただきました。
 特に、実際に「福祉後見人」が受任して活動を始めている伊賀市社会福祉協議会の活動や、富山県内でこれから法人後見に取り組まれる富山市社会福祉協議会に関心が集まっていて、皆さん熱心に質問されていました。
 

 ところで、「市民後見人」は最近よく聞く言葉ですが、その定義となると明確なものはないようで、実際、家庭裁判所においても安易に「市民後見人の養成研修を受けたから」といって第三者後見人として市民後見人を選ぶということは少ないようです。
 成年後見人になるということは、ご本人の財産を自由にできる権限が与えられるということであり、強い倫理感が必要になります。市民後見人が現実的に活動するには、十分な養成の体制と、養成した機関が責任を持って後見監督人になるなど、全面的なバックアップが必要と考えています。
 このことから、私たちのセンターが市民後見人を育成することは時期尚早と考えており、現在は相談、法人後見の受任に全力で対応しているところです。

 

 いずれにしても、全国的に成年後見制度を利用した権利擁護推進の取り組みが広がっています。このような動きが将来、制度の改善や公的支援の拡充につながって、地域の皆さんが、より安心して生活できるようになればいいなあ、と感じました。
 

投稿日:2012年8月6日 カテゴリ:かけはし