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13人の優しい子どもたち

 9月5日(木)、波田中学校の3年生13人を対象に高齢者の疑似体験を行ないました。

 最初に生徒の皆さんに高齢者のイメージを書き出してもらうと「動きが遅い」「耳が聞こえにくい」といった意見が大多数でした。そこで社協の職員が高齢になると体や心にどのような変化が訪れるのかを説明し、高齢者に対するイメージをより具体的に膨らませてもらった所でいよいよ体験開始です。

 

 今回の体験に使った「うらしま太郎セット」は、かばんを開けて装着するとあっという間に75歳~80歳の高齢者に変身するというもの。足や腕を動きにくくするサポーターや体を前かがみにする重り入りのベスト、耳栓や白内障を再現するメガネをつけ、杖を持つとそこはもう高齢者の世界。1人が装着し、装着しない1人~2人が介助者となって行動します。

 まずはセロハンテープで封をした封筒を開け、中から体験内容が書かれた紙を取り出す……のですが、これが思うように行かず、いざ開けることができても今度は字が小さくて読めません。また、コップに水を入れる、新聞を読む、階段を上り下りする等の普段は簡単にできることもなかなかできず、もどかしさからあちらこちらで絶叫が上がります。そんな時、頼りになるのは介助者の存在。困った時にそっと手を差し伸べてくれる人は、まさに暗闇を照らす灯台です。その導きもあり、全員が怪我なく体験を終えることができました。

 

 最後に生徒さん1人1人に感想を聞いてみると、「体験によってお年寄りの気持ちが分かった」「困っていたら助けたい」との嬉しい答えが返ってきました。  

この優しい気持ちと相手への理解こそが『心のバリアフリー』の第一歩です。是非とも持ち続け、人から人へ繋げることで優しい人たちを増やしていってもらいたいと思いました。

投稿日:2013年9月17日 カテゴリ:梓川事業所